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大きな瞳に映るのは
第9章 自由奔放

学校で遙先輩のことを見かける機会は
何度かあった。
でもなかなか
声をかけれるタイミングが無い。
廊下ですれ違えば
向こうもあの大きな瞳で私の方を見る。
私も思わずその瞳に見とれてしまいそうになるが周りの大衆と楽しそうにお喋りしていることが多く私から目を逸らしてしまう日々が続いていた。
もうすぐ5月に入ろうとしている
天気のいいお昼休み
私はいつも通りクラスの子たちと
教室でお弁当を食べていた。
ブーッブーッ
私のスマホが鳴った。
この鳴り方は着信だ。
慌てて着信画面を見ると
知らない番号からの着信だった。
『 どうしたの? 』
隣で食べていた咲に声を掛けられる。
「 知らない番号からの着信なんだけど… 」
『 えーっ、出ない方がいいよー 』
話を聞いていた香奈が言う。
すると着信が切れた。
かと思うと数秒後
また同じ番号から着信があった。
ブーッ ブーッ
「 ちょっと気合い入れて出てみるわ 」
『 よっ、男前~♪ 』
席を立ってその場を外す。
ピッ …
「 はい… 」
意を決して電話に出る。
咲と香奈は気にする様子もなく
お喋りを続けている。
≪ やーっと出た!ほら!遙!キノちゃん出たよ! ≫
キノちゃん、それは私のあだ名だ。
木下、だからキノちゃん。
このあだ名で大半が呼んでいるから
違和感はなかった。
この声はたしか … 夕先輩だ。

