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手探りな絶望
第7章 献身


急いで
準備する気もなくなり

俺は
だらだらと
冬実の到着を
待っていた


20分ほどで
現れた冬実は

久しぶりに
眼鏡をかけていて

片手に
パンの入った袋を
もっていた



「おはよ(苦笑)」



「おはようございます
ほんとに
起きたばっかり
だったんですね(笑)」



「あぁ(笑)
冬実の電話で
目が覚めたんだ
アラームセットするの
うっかり忘れてて・・」




「いいですよ

はい
パン買ってきました」




「ありがと

俺、コーヒー入れるから
冬実座ってて」




冬実を
ソファに座らせ
熱いコーヒーを入れた



適当な
マグカップを
二つ
テーブルに置く



あ、そうだ



「冬実のマグ
買いに行こうか」




「え?」




「映画
ダメになっちゃったしさ

あとそれから


・・・これ」



俺は
財布の中から
作ったばかりの
合鍵を取り出し

その鍵を
冬実の
手のひらにのせた



「これ・・」



「合い鍵」



「でも・・」



「いや?」





「・・ううん・・」





「じゃあ
持ってて

いつ来てもいいから」





「・・ありがとう・・」




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