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手探りな絶望
第16章 別離
冬実からの
返事はない
それでも
俺は話を続けた
「柴田さんは・・
元気にしてる?」
冬実は
黙ったまま
更にうつむいた
「心配なんだ
柴田さんのこと」
「………」
「俺、柴田さんのこと
好きだから・・
千夏の・・
千夏のことで
俺、嫌われてたんだろうけど
冬実も・・
俺を嫌ってるんだろうけど
もちろん
冬実のお母さんも・・
俺
千夏ちゃんを
守れなくて・・
本当にごめん
できれば
できれば
柴田さんにも
冬実のお母さんにも
謝りたいんだ
15年前
ちゃんと
謝れなかったから・・
謝っても
許してもらえないのは
分かってるんだけど
本当に・・・ごめん」