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手探りな絶望
第4章 野球
ミッション遂行に
満足した俺は
ふと、夜空を見上げた
わぁ…綺麗だ
あの日みたいに…。
「ねぇ
佐々木さん…
ちょっと空見て」
佐々木さんは
え?
って顔をして
歩くのをやめ
空を見上げた
「綺麗だよな…」
「…ほんと…綺麗…」
「あの日…」
「あの日?」
「あ、いや
ごめん
佐々木さん
俺と出会った日のことなんて
忘れたいのにさ
また
あの日の話しようとした(苦笑)
ごめんね?」
彼女の顔に
目をやると
彼女は
まだ
夜空を見上げたままだった
「あの日のことは
忘れたく…
ないです
怖い思いは
忘れたいけど
あの日のことは
忘れなくても
いいんです
むしろ…忘れたくないです…
藤沢さん
あの日が…なに?」
なんか
うれしかった
俺の
忘れられない日を
彼女も
忘れたくないと言う
忘れたくない
理由は
きっと
全く違うけど
なぜか
運命みたいなもの
勝手に感じていた