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兄の狂気
第2章 嫉 妬
カタン、とテーブルの上に置かれた箸。
「…っ、あれは…!
…ぐ、偶然、唇が重なっちゃっただけで…っ」
「はい言い訳ー。どもってる時点で怪しいからね?
ほら言ってみ?瞳。詳しく…」
「…っ」
お兄ちゃんが言ってるのは、
昨日あたしが家に帰るまでの行動の事。
昨日は、あたしが所属している
バドミントンサークルの仲間との集まりがあって、
朝から1日家にいなかった。
男女仲のいいサークルで
ちょっと男の子の方が人数多いけど、
みんな楽しくて人当たりいいから
人見知りするあたしでもすぐ馴染む事が出来た。
その集まりはまず、部長の朝比奈先輩の家で
たこ焼きパーティーをして、
ほんとはその後バドミントンする予定だったけど
ゲームとかしてたら盛り上がりすぎて
いつのまにか夜になっちゃってて、
みんなでお酒を飲み始めた。
あたしはチューハイしか飲めないから
ちびちび飲んでたんだけど、
だんだんみんなアルコールが回ってきて
いろんなぶっちゃけた話を始めた。
そして前から、どちらかが告白すれば
付き合いそうな2人の内の男の子が
ついにみんなの前で女の子に告白して、
付き合う事になって…
大盛り上がりになった。
そこであたしは友達の美音と、
後輩の哲平くんと翔太くんとで話してた。