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◇afterword◇あとがき集
第10章 それを、口にすれば
第一章「幕開」
最近ではもう
それを目にすることすら無くなっていた。
夫の股間から覗くその赤黒い塊が、
ついさっきまでお酒を飲みながら
談笑していたお隣の奥さん…
理美さんの淫液のしたたりの中に
突き入れられるのを見た。
部屋の中に響き渡る嬌声…
そして淫靡な匂い。
夫に対しての恋愛感情などもう無い。
だけど心に澱のように沈む
この感情は何だろう…
嫉妬?まさか…
その時熱い手の平が
私の足首を掴むのに気が付いた。
理美さんの旦那様の結城さんだ…
その絡みつくような視線は、
隣人に身体を貫かれ
よがり声をあげている自分の妻では無く
その隣人の妻である私に
真っ直ぐ注がれている。
あの結城さんがこんな表情をするなんて。
そして彼の手は
私の首の後ろに回され
柔らかな唇が私のそれを奪った。
吐息ごと飲み込むようなキス。
交わされる唾液…
不思議と嫌悪感はなかった。
でもセックスの本当の悦びを
まだ知らなかった私は…
今はただ
恐怖と戸惑いの感情を抱くだけだった。
最近ではもう
それを目にすることすら無くなっていた。
夫の股間から覗くその赤黒い塊が、
ついさっきまでお酒を飲みながら
談笑していたお隣の奥さん…
理美さんの淫液のしたたりの中に
突き入れられるのを見た。
部屋の中に響き渡る嬌声…
そして淫靡な匂い。
夫に対しての恋愛感情などもう無い。
だけど心に澱のように沈む
この感情は何だろう…
嫉妬?まさか…
その時熱い手の平が
私の足首を掴むのに気が付いた。
理美さんの旦那様の結城さんだ…
その絡みつくような視線は、
隣人に身体を貫かれ
よがり声をあげている自分の妻では無く
その隣人の妻である私に
真っ直ぐ注がれている。
あの結城さんがこんな表情をするなんて。
そして彼の手は
私の首の後ろに回され
柔らかな唇が私のそれを奪った。
吐息ごと飲み込むようなキス。
交わされる唾液…
不思議と嫌悪感はなかった。
でもセックスの本当の悦びを
まだ知らなかった私は…
今はただ
恐怖と戸惑いの感情を抱くだけだった。