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第20章 記憶障害

ｺﾝｺﾝｯ…

穂香は、一人で窓から外を見ていた。

（穂香）「あっ、こんにちは。今日は、お子さんは？」
「穂香。愁はな、幼稚園だよ。」

泣きたいのを堪えつつ、穂香と少し話しては、仕事に戻る毎日。

¨でも、疲れる…。¨

「なぁ、今から庭に出て、散歩しないか？」

穂香を車椅子に座らせて、病院の中庭へ行く。

「いい天気になったなぁ。」
（穂香）「はい。」

少し木陰のﾍﾞﾝﾁに穂香と座る。

「今日は、ちゃんと飯食ったか？」

穂香の髪を触りながら、聞いた。

（穂香）「はい。食べました。卵焼き、美味しかったですよ。」

いつも、少ししか話してはいないが、俺と愁は、普通に接していた。