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第14章 あなたに届け

　二通のレターをテーブルに投げ出し、フォロログにコンピュータの画面を呼び出す舞香。

　音声が再生され……彼女の顔色が変わる。

　僕は心配だ。


「舞香……」

「来ないで！」

　僕が琉迦じゃないから？

「大丈夫かい？」

「近づかないで……お願い」

　僕が琉迦じゃないから？

「琉迦……いいえ、あなたは琉迦じゃない。いくら体は琉迦でも……声も、顔も、愛し方も、琉迦と同じでも。琉迦は……料理なんか出来なかった……」

　僕は料理ができる。
　やっぱり僕は琉迦じゃないみたいだ。

「……あなたはＳＩＮ、人形よ。私が間違っていた……ＳＩＮに心なんて……無理」