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第14章 あなたに届け

　お前は馬鹿か。
　立って今すぐ追いかけろ。


　僕は……


　舞香を愛していないのか。
　たとえ舞香の恋人が琉迦だったとしても。


　お前は舞香を愛していないのか？


　僕は琉迦じゃない。


　そうだ、お前は琉迦じゃない。
　だからなんだ？


　僕は琉迦じゃない……だから


　だから、座っている必要はない。
　命令されたのは琉迦だ。僕じゃない。