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夢想姫の逃避録
第4章 乱れ咲き
ユウガは桜の木の下にそっと緋奈を降ろした。
近くで見ると、何倍も大きく見えた。
桜の木はピンクの花びらを少しずつヒラヒラと落としていた。
「綺麗だろ?この桜も今までこんな満開になったこと無かったんだぜ?」
「そうなんだ……とても綺麗だからびっくりしちゃった(笑)」
「緋奈の方が綺麗だけどな……」
「え……?」
視線は桜の木だけど、真剣な表情でユウガは確かに緋奈の方が綺麗って言い放っていたのが聞こえた。
でも返事は返って来なかった。
「ユウガ……?」
すると、ユウガは突然、緋奈を抱き寄せた。
びっくりしてユウガの腕の中で慌てていると、もっとキツく、ギュって抱きしめてくれた。
「ユウガ……」
「緋奈……」
「うん……」
ユウガは少し間をあけてから、意を決したように耳元で打ち明けてくれた。
「好きだ……愛してる。誰にも渡したくない。誰にも触れさせたくないし、見せたくない。もうあんな残酷な世界に帰したくないんだ……」
緋奈はそれを聞いて嬉しくて仕方なかった。だから緋奈も思っていた事を全部打ち明けた。
「緋奈もユウガのこと大好きだし、愛してるよ…。こんなに大切に扱ってくれる人も、愛してくれる人もいなかった。言葉にすると照れちゃうんだけど、ユウガは緋奈にとって……たったひとりの白馬の王子様なの……色々攻撃しちゃったけど……それでも受け入れてくれて、本当は嬉しかった……。ごめんね……大好き……大好きだよ……ユウガだけが……大好き……」
涙声と震え声が混ざった声で伝えると、ユウガはそっと柔らかく包み込むように、緋奈の髪を撫でた。とても心地よくて、安心した。
近くで見ると、何倍も大きく見えた。
桜の木はピンクの花びらを少しずつヒラヒラと落としていた。
「綺麗だろ?この桜も今までこんな満開になったこと無かったんだぜ?」
「そうなんだ……とても綺麗だからびっくりしちゃった(笑)」
「緋奈の方が綺麗だけどな……」
「え……?」
視線は桜の木だけど、真剣な表情でユウガは確かに緋奈の方が綺麗って言い放っていたのが聞こえた。
でも返事は返って来なかった。
「ユウガ……?」
すると、ユウガは突然、緋奈を抱き寄せた。
びっくりしてユウガの腕の中で慌てていると、もっとキツく、ギュって抱きしめてくれた。
「ユウガ……」
「緋奈……」
「うん……」
ユウガは少し間をあけてから、意を決したように耳元で打ち明けてくれた。
「好きだ……愛してる。誰にも渡したくない。誰にも触れさせたくないし、見せたくない。もうあんな残酷な世界に帰したくないんだ……」
緋奈はそれを聞いて嬉しくて仕方なかった。だから緋奈も思っていた事を全部打ち明けた。
「緋奈もユウガのこと大好きだし、愛してるよ…。こんなに大切に扱ってくれる人も、愛してくれる人もいなかった。言葉にすると照れちゃうんだけど、ユウガは緋奈にとって……たったひとりの白馬の王子様なの……色々攻撃しちゃったけど……それでも受け入れてくれて、本当は嬉しかった……。ごめんね……大好き……大好きだよ……ユウガだけが……大好き……」
涙声と震え声が混ざった声で伝えると、ユウガはそっと柔らかく包み込むように、緋奈の髪を撫でた。とても心地よくて、安心した。