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eyes to me~ 私を見て
第45章 波乱のミュージックスタイル

志村は美名から指を離して頬を緩めると、由清のメイクを終えたスタッフを指を鳴らして呼んだ。
「クマちゃん、この位ならメイクで消えるわね?お願いね?
あら……美名ちゃん、何だか良い顔になってきたわよ?」
「え?」
「表情に力が出てきましたね」
スタッフも鏡の中の美名を見て微笑む。
(そうか……私、思ってる事が全部顔に出るんだ……気を付けなきゃ……今日はテレビに映るし)
「ああ……何だか急に緊張してきました」
「美名っ!それを言うなよ~!俺まで緊張するだろ」
真理が身体を起こした。
「初めてのテレビ……しかも生放送で……
今日って2時間スペシャルだったよね……
他のゲストも大物や超がつく人気者ばかり……か。
つまり……今日はいつもより沢山の視聴者が見てるということだね」
「ひっ……由清――!止めろよ――キャー」
真理は耳を塞ぐ。

