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eyes to me~ 私を見て
第49章 鮮烈なデビュー②
「むっ……なかなかの素晴らしい胸筋っ……だが俺も負けねえ――」
真理と暗黒の火花を散らしながらの筋肉美対決が始まる中、瞬と狐面も志村に倣って踊り始めた。
ヤモリから目を離さずに口をパクパクさせながら必死に動くが、ヤモリは笑いながらこちらを見て拍手をするだけだ。
そこへやって来た美名は、皆の異様な雰囲気にギョッとした。
「な……なんだか楽しそうですね」
「美名ちゃん!見なさい!この私の動きを!脚なんかこんな所まで上がるのよ――!
若者には絶対に負けないわ――!おほほほ」
志村は頭の位置まで脚を高々と上げてクルクル回る。
瞬と狐面は、何故か三点倒立を始めて真っ赤な顔をしていた。
「さあ……どちらがより長く我慢できるか……勝負だぞ瞬!」
「ぬぬぬ――!狐面!運動音痴な僕も……これだけは負ける訳には!」
「皆……なんか違う方向に行っちゃってるってば!早くヤモリさんに気付いて貰わないと――!」
髑髏川が小さな目をキョロキョロしながらオロオロする中、由清が冷静に側に居るスタッフに声をかけた。
「すいません、カンペの紙とマジック貸して下さい」