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第51章 Kiss　in　the　moonlight

　勿体ぶる様に、レースの感触を確かめながら手をそっと動かしている。

｢んっ……｣

　触れられた場所から甘い疼きが全身に広がり、美名は耐えきれずに声を漏らした。

｢何だ……少し触っただけでもうそんなに乱れて……｣

　低い笑いが鼓膜に甘く張り付く。

｢だ……だって……久し振りだし……
　私だけなの？こんな……｣

　綾波は美名の手を掴むと、自分の胸にあてた。
　激しく心臓が暴れているのが掌に伝わり、息を飲み込む。

｢……俺だって、全然余裕がないんだ……｣
｢……！｣

　熱く見つめ合い、二人は小さなベッドの上で狂おしく口づけ合った。