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eyes to me~ 私を見て
第11章 歌姫のlesson
「……もう一度言うが、お前が悪いんだからな」
「そんな……酷い」
綾波は美名の乱れた髪を手で鋤くと、フッと笑う。
「はいはい。分かったよ。俺が悪かった」
優しい笑みと声で、甘い毒が一気に身体中を駆け巡り、溶かされそうになる。
――苦しい……嬉しくて、苦しい。
美名を包み込む様に抱き締めると、綾波はドアの方をちらりと見て咳払いをした。
「……と言うわけです……俺が悪い。申し訳ありません……お待たせして……
志村さん」
美名はギョッとした。
ドアの隙間から男の人の指輪が沢山嵌められた手がニュッと出てきて、ヒラヒラと動くと、間延びしたような声が聞こえてきた。
「いいわよ~。遅れたのはワタシだしねえ。
大丈夫になったら呼んでちょうだいねっ」
「はい……すいません」
綾波は、乱れた衣服を直しながら志村に言った。
美名は、唖然とすると同時に火が出る様な恥ずかしさと怒りが込み上げてくる。
綾波が頬に触れて来たが、そっぽを向いた。
「そんな……酷い」
綾波は美名の乱れた髪を手で鋤くと、フッと笑う。
「はいはい。分かったよ。俺が悪かった」
優しい笑みと声で、甘い毒が一気に身体中を駆け巡り、溶かされそうになる。
――苦しい……嬉しくて、苦しい。
美名を包み込む様に抱き締めると、綾波はドアの方をちらりと見て咳払いをした。
「……と言うわけです……俺が悪い。申し訳ありません……お待たせして……
志村さん」
美名はギョッとした。
ドアの隙間から男の人の指輪が沢山嵌められた手がニュッと出てきて、ヒラヒラと動くと、間延びしたような声が聞こえてきた。
「いいわよ~。遅れたのはワタシだしねえ。
大丈夫になったら呼んでちょうだいねっ」
「はい……すいません」
綾波は、乱れた衣服を直しながら志村に言った。
美名は、唖然とすると同時に火が出る様な恥ずかしさと怒りが込み上げてくる。
綾波が頬に触れて来たが、そっぽを向いた。