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eyes to me~ 私を見て
第12章 歌姫のlesson②
「実はね……今夜あそこで若手バンドが幾つか集まってライヴがあるのよ。
こっそり潜入してめぼしい子達を見付けようと思ってね」
志村の目が老獪な輝きを見せた。
「……!面白そう!見てみたい!」
「じゃあ、決まりね!店長に連絡しとくわ……
ねえ、綾波君?美名ちゃんの服を選びに行きましょうか」
「えっ」
「これも可愛いけど、ちょっと地味じゃない?うんと素敵にして行きましょうね~!」
「あ、あの」
志村は、美名の手をギュッと握るとルンルン軽い足取りでスタジオから出ていく。
綾波が追い掛けてきて、美名の空いた方の手を繋いだ。
外はもう陽が落ちかけている。
大人三人が手を繋いで歩く姿は異様な雰囲気で、道行く人達がちらちらと見る。
志村は、鼻唄混じりで楽しそうだが、綾波は仏頂面をしていた。
美名が、何となく下を向いた時、綾波に握られている方の手がジワリと熱くなった。
見上げると、彼が美名を見つめて居る。
目が合った瞬間に、美名はまた思ってしまう。
(好き……)
こっそり潜入してめぼしい子達を見付けようと思ってね」
志村の目が老獪な輝きを見せた。
「……!面白そう!見てみたい!」
「じゃあ、決まりね!店長に連絡しとくわ……
ねえ、綾波君?美名ちゃんの服を選びに行きましょうか」
「えっ」
「これも可愛いけど、ちょっと地味じゃない?うんと素敵にして行きましょうね~!」
「あ、あの」
志村は、美名の手をギュッと握るとルンルン軽い足取りでスタジオから出ていく。
綾波が追い掛けてきて、美名の空いた方の手を繋いだ。
外はもう陽が落ちかけている。
大人三人が手を繋いで歩く姿は異様な雰囲気で、道行く人達がちらちらと見る。
志村は、鼻唄混じりで楽しそうだが、綾波は仏頂面をしていた。
美名が、何となく下を向いた時、綾波に握られている方の手がジワリと熱くなった。
見上げると、彼が美名を見つめて居る。
目が合った瞬間に、美名はまた思ってしまう。
(好き……)