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eyes to me~ 私を見て
第64章 獣と獣の対決

「証拠も無しに……ですか?ならば、これはどうでしょうね……」
綾波は、胸のポケットから封筒を取り出しテーブルに置いた。
増本は、乱れる呼吸を宥めようと胸に手を宛て、何度も頷いている。
その様子は、奇妙としか言いようがなかった。
増本は綾波を睨みながら封筒を手に取り、中身を指で引き抜く。広げた瞬間絶句した。
「ご存知かと思いますが……我々は、何者かに心無い嫌がらせを受けております。一連の嫌がらせのひとつが脅迫のファックです」
綾波の声が、この場に似つかわしくないほど耳障りが良い。
増本は唇が真っ白くなる程に噛み締めた。やがて血が滲み始める。その手に握られているのは、コンビニのファックスの機械の前に立ち、操作している増本に良く似た男が映る白黒の写真だった。
綾波は、胸のポケットから封筒を取り出しテーブルに置いた。
増本は、乱れる呼吸を宥めようと胸に手を宛て、何度も頷いている。
その様子は、奇妙としか言いようがなかった。
増本は綾波を睨みながら封筒を手に取り、中身を指で引き抜く。広げた瞬間絶句した。
「ご存知かと思いますが……我々は、何者かに心無い嫌がらせを受けております。一連の嫌がらせのひとつが脅迫のファックです」
綾波の声が、この場に似つかわしくないほど耳障りが良い。
増本は唇が真っ白くなる程に噛み締めた。やがて血が滲み始める。その手に握られているのは、コンビニのファックスの機械の前に立ち、操作している増本に良く似た男が映る白黒の写真だった。

