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eyes to me~ 私を見て
第27章 恋情のheart beat
運転手の田仲には休みをやり、長野へは綾波が運転して行く事にした。
三広が異様な程に怯えている。
助手席で震える手でシートベルトを締め、上目遣いで綾波を見た。
「ね、ねえ……綾ちゃん、運転出来るの?」
綾波がギロリと見ると、三広は慌てたように手を振った。
「あ、いやもちろん綾ちゃんに出来ない事なんかないよね――!
運動神経もバッチリだし手足も長いし!」
「手足の長さは関係ないだろ」
綾波はスタートボタンを押して車内の中を確認する。
実は運転は久し振りだった。
それに、セルを回して乗る車しか運転した事がない。
クレッシェンドの仕事をするようになってから田仲を雇い、以来ずっと任せているので運転の必要も無かったのだ。