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eyes to me~ 私を見て
第44章 デビュー前夜
しかし、志村と美名は違う。
もし愛する人を失ったら、美名はどうなるのか……
志村は頭を振った。
考えてもどうにもならない。
今は、綾波の悪運の強さ、しぶとさが今回の危機を乗り越えて欲しい、と祈るしかない。
「あ――!お腹と背中がくっつきそうだぞ――!」
「真理……子供かよ」
「そうそう!俺は今!育ち盛りなんだよ!子供ってのはいつも腹ペコなんだよ」
真理と由清がワイワイ言い合いながら志村のところへやって来た。
「ああ、確かにもうお腹が空く頃ねえ。何か頼む?」
志村はスマホで御用達の店の番号を見て考え込む。
「何がいいかしらね……」