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深海のパンツァー
第6章 *5*
「証人は?」

「なんだと?」

「ジャスティス級の艦砲射撃が回避できないという証明と救助後にジャスティス級が発砲しないという証明ができるのかね?」

「リヴァイアサンとジャスティスの諸元、そしてジャスティス改の艦長の腕をザウート大佐が理解できれば証明できる」

「……審問長。弁護側……ゲイツ中佐は軍人としての戦闘経験を語り、法務局勤務の我々を侮辱しています」

審問長は片手で頭をかく。
そして手を上げて遮った。

審問長たる彼の仕事もレオンハルトを処刑することだ。
上層部からの指示はレオンハルトの処刑とリヴァイアサンの設計をもとにリヴァイアサン級2番艦の計画、量産にある。
その背景には天津軍に殺された遺族の思いが反映されていた。

「……では弁護側はその敵戦闘艦ジャスティス改の艦長を証人として召喚―-」

「そんなことはできかねる!」

審問長の言葉の途中でゲイツが言い放った。
敵艦長を戦争中の敵国の法廷に呼ぶなど不可能である。

「ジャスティス改の艦長の腕を私が理解すれば―-と仰ったではないか!」

ザウートが声を荒げた。


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