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深海のパンツァー
第12章 10-相見えるリヴァイアサンとジャスティス改
ジャスティス改から完全にトライデントは見えない。
有翼種の動きにあわせて、砲弾を機関銃のように海面に撃ち込んでその中の一発がトライデントを破壊したのだ。
感を頼りにしたたまたまできた迎撃である。

「取舵! そして撃ち続けろ!ランス全基破損しても構わん!」

そう言って、艦橋の外へ飛び出した。

夜明け前の蒼い世界。
海面に目を凝らす。

とにかく海を撃つ戦闘艦。
それでも、敵が何発、水中を泳ぐミサイルを発射しているかわからないのだ。

“何も見えなかった”という今までの報告。
天津艦隊を壊滅させた何かがいる。

恐怖が紫苑の全身を駆け抜ける。

「どこにいる?どこから撃ってる!」


―-ガーンッ!!

その瞬間、鼓膜を突き破るような爆音と激震が紫苑を襲った。
手すりにつかまって身を起こすと艦尾の方から火柱が噴き上がった。

海面に主砲を撃ち込まなければ、ジャスティス改は海で爆発炎上していたであろう。

『航行不能!』

艦内のスピーカーから絶望の声が響く。

「まだだ………ジャスティスは沈んじゃいないッ!!」




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