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貸出奴隷 裕美子
第7章 絵里と裕美子
「お前の甘えが何をまねいているか教えてやる。ついて来い」
裕美子の甘えがまねいていること・・・それがどんなことなのか、想像がつきませんでした。と言うより、あの時の私は、ご主人様に捨てられてしまう恐怖と、そうならないためには、ここでの地獄の日々に耐え続けなければならない絶望感とで一杯で、それ以外のことは何も考えられない状態でした。
それでもとにかく、ご主人様のあとを四つん這いでついていきます。ご主人様は、玄関ホールの方へ行かれるようでした。
ホールに続く廊下へと出ると、バシッという音と、それと同時に発せられる女性の悲鳴が聞こえてきました。
(どなたかが鞭で打たれている・・)
すぐにそう分かりました。ご主人様はその音と声のする方に歩いて行かれます。
玄関ホールに出ると、両手を高々と天井の滑車に吊られた全裸の女性と、その女性を激しく鞭打つ美樹様のお姿が裕美子の目に入りました。先ほど裕美子が同じようにここで吊られて鞭をお受けしたときは、それでも足の爪先がかろうじて床に着く状態でしたが、その女性の両足は床から20センチほども宙に浮いていて、上にあげた両手だけで完全に吊り上げられていました。裕美子も以前に経験しましたが、あのようにされると、腕や肩に全体重がかかり、時間が経つほどに、腕が肩からちぎれてしまうかのような激痛に襲われるのです。ましてそのまま鞭で打たれて身をよじればさらに辛さは増し、泣き叫ばずにはいられなくなる地獄の責め・・・
(絵里様・・)
その地獄の拷問にさらされていたのは、絵里様でした。