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シリウスの小説執筆方法論
第6章 『よこはま・たそがれ方式』で官能小説を書いてみる
 1.よこはま
 2.たそがれ
 3.ホテルの小部屋
 4.くちづけ
 5.残り香
 6.煙草の煙り
 7.ブルース
 8.口笛
 9.女の涙
10.あの人は 行って行ってしまった
11.あの人は 行って行ってしまった
12.もう帰らない

便宜上、各文節に番号を振りました。
この歌詞を読んで、一番に気付くことはなんでしょう?
それはこの12文節からなる短い詞は、ほぼ“名詞”だけで構成されているということです。
ほかは、10、11、12文節で、辛うじて感情表現を含んだセリフで終わっているだけです。

誰がどうした、誰がどう感じた、誰がどう思ったなど、くどくど書いていない。
(ただ終わり近くで「あの人は行って行ってしまった」と行動の説明がありますが)

でも、この少ない文列からは“時間の流れ”“男女の関係性”更に“女の悲哀”までが読み取れます。
つまりこの短い文だけで、男と女の物語が形成されているのです。
まるで一編の小説のようです。
じゃあ、我々もこれを真似たら、曲がりなりにも物語が書けるのではないか、というのが私の発想です。
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