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タンバリンでできたオーロラ
第9章 魔砲兵姫ニミット
■魔砲兵姫の艶舞
白昼堂々、ザナル軍がランスラントの都を囲む城壁の前に姿を現した。
ランスラント側の残存部隊は、打って出ることもかなわぬ人数しかおらず、城門を固く閉ざして籠城戦の構えとなった。
「ワーハハハハ! 腰抜けどもめが! 引きこもり震えておるか? 無駄なことを! 皆殺しにしてやる……嬲り尽してやるぞ! その城壁を陥して血の宴としてくれる!」
ザナルの大音声が轟き、兵士たちの身をすくませる。
そのとき――
「そんなことはさせないわ!」
空を切り裂く気迫のこもった声が青空の下に響き渡った。
「なにぃ?」
ザナルが訝しげにその眼を細める。
ドウッ!
城壁の上から巨大な一筋の光が天高く立ち上がり、衝撃が突風となって魔物の軍勢に叩きつけられた。
「グワアア!」
城壁の上空に舞う、乙女の姿。
ニミットだ。
その体を包む眩い光が生き物のように揺らめいている。
白昼堂々、ザナル軍がランスラントの都を囲む城壁の前に姿を現した。
ランスラント側の残存部隊は、打って出ることもかなわぬ人数しかおらず、城門を固く閉ざして籠城戦の構えとなった。
「ワーハハハハ! 腰抜けどもめが! 引きこもり震えておるか? 無駄なことを! 皆殺しにしてやる……嬲り尽してやるぞ! その城壁を陥して血の宴としてくれる!」
ザナルの大音声が轟き、兵士たちの身をすくませる。
そのとき――
「そんなことはさせないわ!」
空を切り裂く気迫のこもった声が青空の下に響き渡った。
「なにぃ?」
ザナルが訝しげにその眼を細める。
ドウッ!
城壁の上から巨大な一筋の光が天高く立ち上がり、衝撃が突風となって魔物の軍勢に叩きつけられた。
「グワアア!」
城壁の上空に舞う、乙女の姿。
ニミットだ。
その体を包む眩い光が生き物のように揺らめいている。