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タンバリンでできたオーロラ
第3章 キリングス・オブ・キングス3 ~凌辱のカードバトル~

いつの間にか、中空に磔刑されていた祐希の姿は消えてなくなっており、直人の手の中のスマートフォン大のタブレットの中に、砕かれた状態を晒す祐希が収められていた。
祐希の張っていた《黒い青空》の結界が解けると、そこは多くの人が行きかう昼下がりの街の風景で、直人もまたその中のひとつの点描だった。
信号が変わった。何事もなかったように渋谷のスクランブル交差点の人波の一部となりながら、直人は呟いた。
「どんな奴が相手だろうと僕が負けるわけがないぜ……何故ならこの僕が持つのは王のカード《無名王の暴虐》……たった一枚しか存在しないレアカードなんだからな……」

