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タンバリンでできたオーロラ
第27章 ヌーディスト課長
「勃起って……猥褻物なんですか?」
帰りの車を運転しながら俺は聞いた。
「さあね? でも、ああ言っておけばビビッてしまってこれ以上どうこう言ってこないでしょう」
ハッタリかよ!
しかし、驚いたぜ……並の女じゃないとは思っていたが。
「驚いたですって?」
課長が問い返して来た。
うわっ、頭の中だけのつもりが口に出ちまっていたらしい。
「いや、その……」
「驚いたのはこっちよ。俺の楚亜羅って何?」
「あっ……いやっ! それはっ! そのっ!」
「……ねえ、ちょっと道草して帰らない?」
なんだか、しっとりした声だった。
「道草って……どこへ?」
「私の体もね……今、ちょっと猥褻物なの」
マジかよ。
俺は返事の代わりにハンドルを切った。
……俺が楚亜羅と同じ姿になれる場所に向かって。
《ヌーディスト課長 了》