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タンバリンでできたオーロラ
第30章 エロくて新学期!
って、見回してみると誰も戸惑っていない! 平然として、真面目な顔で黒板にピンクのチョークで書かれたエロキャッチコピーを眺めている。どーゆーこと?
振り返ったさらか先輩も、笑みをたたえた普段の表情だ。何? 僕がおかしいの? あ、ひょっとして疲れ目? 見間違えたか。
目をしばたいてもう一度よく見る。
『エロく、エロやかに、エロやかたれ』
うーん。
これ、どう読んでもエロって書いてある……よね?
状況の把握ができない僕に構うことなく、さらか先輩が発言を始める。
「皆さん! 新学期が始まりました。校内の風紀を率先して守り、全校生徒の範となるべき私たちも、気持ちを新たによりいっそうの熱意で、この我が校の伝統的校訓を体現していかなくてはなりません!」
いや、違うしそれ! それ校訓じゃないから!
いつも通りに自信に満ち溢れた朗らかな声を教室に響き渡らせるさらか先輩に僕は心の中でツッコミを入れた。
あああ、もしかして書き間違えたのに気づいてないのかな。そうだ。そうだよな。なんか考え事していて思わず書いちゃったんだ。そういう事ってあるよね。
ツッコミを入れたり、フォローしたりと忙しい僕。
しかし、人の気も知らずとはこのことか。さらか先輩は続けて朗々と口にしたのだ。
「エロく! エロやかに! エロやかたれ!」
うわー、言っちゃったよ! 書き間違いじゃないよ。どういうこと? 本当にこれどういう事? 何が起きているの?
そう、起きていた。何事かが、僕の目の前で。
さらか先輩がいきなりリボンタイを緩めてブラウスの胸の所のボタンを外し、その中へ手を突っ込んだのだ。
「今日はそんな私たちの新学期最初の活動として、エロやかな特訓を行います! んっ……んんはっ……ああっ……おっぱい、気持ち良いっ……」