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タンバリンでできたオーロラ
第34章 ドクター・オフィスラブ
「ドクター・オフィスラブ。準備ができました」
「うむ」
そう、俺はドクター・オフィスラブ。
人は皆、俺の事をそう呼ぶわけがない。
「マリカくん、なんだね? そのオフィス……?」
「ドクター・オフィスラブ」
「そう、それだ。私は、そんな名前ではなかったと思うのだが」
「あら、でも先ほど、うむ!とおっしゃいましたわ」
それは頷いたのではないのだ。
うむ? と首を捻る感じのつもりだったのだが、伝わらなかったようだ。
俺はインフォームドコンセントという奴がどうも苦手だ。
自宅でも配線が下手で、ともすればタコ足だらけのぐちゃぐちゃになってしまう。スーファミのコンセントなのか、プレステのアダプタなのか、あるいはニンテンドー64だったか、Wiiだったかと、いつも抜くときにビクビクする羽目になる。
下手に抜くとやってる最中のゲームが切断されてしまうからな。
だから、俺はいつもセーブしてからコンセントを抜く用にしている。
それはさておき、だ。
「いったいなぜ、唐突に私の事をオフィスラブなどと?」
俺はマリカくんに尋ねた。
「うふ、それは、昨日本で読みましたの。オフィスラブものの素敵な小説でしたわ」
なるほど。
彼女のうっとりした顔つきで合点がいった。
「うむ」
そう、俺はドクター・オフィスラブ。
人は皆、俺の事をそう呼ぶわけがない。
「マリカくん、なんだね? そのオフィス……?」
「ドクター・オフィスラブ」
「そう、それだ。私は、そんな名前ではなかったと思うのだが」
「あら、でも先ほど、うむ!とおっしゃいましたわ」
それは頷いたのではないのだ。
うむ? と首を捻る感じのつもりだったのだが、伝わらなかったようだ。
俺はインフォームドコンセントという奴がどうも苦手だ。
自宅でも配線が下手で、ともすればタコ足だらけのぐちゃぐちゃになってしまう。スーファミのコンセントなのか、プレステのアダプタなのか、あるいはニンテンドー64だったか、Wiiだったかと、いつも抜くときにビクビクする羽目になる。
下手に抜くとやってる最中のゲームが切断されてしまうからな。
だから、俺はいつもセーブしてからコンセントを抜く用にしている。
それはさておき、だ。
「いったいなぜ、唐突に私の事をオフィスラブなどと?」
俺はマリカくんに尋ねた。
「うふ、それは、昨日本で読みましたの。オフィスラブものの素敵な小説でしたわ」
なるほど。
彼女のうっとりした顔つきで合点がいった。