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青空同盟
第3章 欲
年季が入ってそうな車だが、中はとても綺麗で大事に使われている感じがとてもする。

ゆりは緊張がまだ解けなくて、彼が優しく話しかけてくれるのに短い返答しかできないでいた。

両手はスカートの上で強く握りしめているせいで少しクシャクシャになっていた。


信号が赤になり車は静かに止まった。

『今から海にお散歩に行こうか。
そんなに緊張しないでよ。
僕まで緊張しちゃうでしょっ。』


彼はゆりの顔を覗き込みながら、スカートの上で固く握りしめているゆりの右手に自分の手を重ねた。

その瞬間、ゆりは小さく飛び跳ねた。

鼓動がもっと速くなり、顔が赤くなっていくのが自分でもわかった。



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