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緊縛の夜
第3章 彼氏
でも私の中のどこかで絶対にそんなことはできないと思っていた。

だって将来は結婚をして子供を産んだり、旦那さんと愛し合ったり、家庭を築いていかなければならないわけだし、そんな仕事をしていたら親にもばれて大変なことにもなるんじゃないかと思っていたからだ。

でも今の私ならもう何をしてもいいんじゃないかと思った。

私は普通の幸せな家庭を想像しただけでもおとといのことが蘇り恐怖を感じるのだ。

ならばいっそ男性の性欲を満たすために仕事をして社会に貢献した方がいいんじゃないかとさえ思った。

私はその日、彼が仕事に帰ってくるまでいろいろな会社の募集を見ていた。

インターホンが鳴った時、私は急いでパソコンを消して彼を出迎えた。

彼は昨日と変わらず明るい笑顔で部屋に入ってきた。
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