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弟プレイ
第4章 自覚、キス。
「でも今日はカレー」
「ごめん。母さん!」
「ちょ、ちょっと。蒼?!」
「姉貴は黙って付いてきて!」
私の制止も無視して、蒼の強引な手に引っ張られるまま付いていくしか無い。
「お母さんに変に思われたらどうすんのよ?!」
「……んなの、気にしてられっか」
このバカ弟は。
周りが全然見えていない。
恋をするとその人以外見えなくなる。なんてよく言うけれど。
蒼の場合はかなり重傷のようだ。
――バタンッ。
「全く。急にどうしたのかしらねぇ」
二人が出ていった玄関の扉を背後に。
母の呆れた呟きは誰の耳にも届くことはなかったのだった。