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ネムリヒメ.
第7章  知らない自分.



眠い…


今になって眠くなってきた


あくびを噛み殺しながら、着替えを済ませたアタシはリビングに降りた


すると、ダイニングの方からギャーギャーと賑やかな声が聞こえてくる


みんな朝から元気だな…


時計は8時をまわっている


渚くんのせいで眠い…


少しボーッとしながらダイニングの扉を開けると、今日も誰かに抱きつかれる


「んわっ!?」


その衝撃と鼻を掠める爽やかな香水の匂いで目が覚めた


「ちーちゃんっ、ナギが怖いっ!! 助けてっ!!」

「ぅ、え…葵くん!?」


葵くんがよくわからないコトを叫びながらアタシをきつく抱き締める


「うわー…葵くん、ちーちゃんに泣きつくなんて最悪、卑怯、ゲスい…」


すると、アタシに抱きつく葵くんをひっぺがしに、さりげなく毒を吐きながらスーツ姿の聖くんがやってきた

淡いグレーのスーツにセンスのいいネクタイを締め、これから仕事に出かけます感満々の聖くん


知的な雰囲気を漂わせる彼からは、いかにも仕事できます的な空気が伝わってくる


今日は平日だ…



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