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ネムリヒメ.
第7章  知らない自分.



その音はアタシに危険を知らせる警報の音で…

葵くんの顔が…きのうの夜と同じ顔になる


あ…れ、ちょっ、ちょっと…
ストッープ!!

この顔の葵くんに夕べ襲われた…よね

こうなった葵くんは危険だってきのう身をもって知ったはずなのに…

…なのに、彼から目が離せない


「ちーちゃん…」


どうしよう…


名前を呼ぶ彼の声に心臓がドクリと音をたてる


「オレをこんな風にするなんて…

 イケナイ子…」



「っ…!!」


もう………


綺麗な顔で妖艶な笑みを浮かべながら後ろから耳元で囁く彼

その声に背中がゾクリと震えた


…手遅れ…だ……


「ねぇ…これ……、絶対ナギにイジメられたでしょ!?」


渚くんの噛み跡を指でなぞられ背中がゾクゾクする


「ふ…あっ…」


そのまま彼の綺麗な指で顎の下まで撫でられ、その感覚に思わず声が漏れた



「可愛い声…そんな声出されたら、もっと鳴かせなくなるのに…」


葵くんがアタシの唇を指でなぞりながら囁く

鏡のなかで絡み合ったままの互いの視線



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