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ネムリヒメ.
第12章  アイスクリームシンドローム.



「っあ…」


驚いてビクっと肩がすくむ



「っ…今度はなに!!? 誰?」



明らかに強めの口調でいい放つ彼


「ふ、んぁ…ぅ」


アタシはというと、彼にギリギリまで追い詰められていて口に手を当てて声を堪えるけど


「ん、はっん…」


…もう限界



「雅!? っ…だからー、邪魔すんなって言ったでしょ」


「っ…聖く…ん…ぁ」



扉の外に誰かいる



でも…



目の前が彼の甘い匂いでクラクラする


もう…これ以上ムリっ…



「ふぁっ…」



コンコンコ…



「っ…うるさい!!」


再び叩かれる扉の音に聖くんが眉を寄せて、不機嫌な声でその音を遮った




しかし…





『………聖』






「っ!!!!」




その声に一瞬…全身から熱がひくのがわかった




扉の外から聞こえた低い声…




だってそれは…いつも聞き慣れた



…彼の声だったから






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