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第18章 　不機嫌な Navy Blue.

っ─────!!


やばっ、今度こそ本気で心臓止まりそう


もう、思わず…


「っ、きゃーっ!!」


悲鳴が………っ

…って、あれ!?


この耳を突き裂くような黄色い悲鳴は、アタシがあげたものではなくて…


「へ……」


ちょっと…!?

それはアタシの…

台詞を奪われきょとんとすると、一気に平常心が戻ってくる

雅くんに起こしてもらいながら台詞を奪った犯人は、と見渡せば一目瞭然で…

先程から雅くんに熱視線と黄色い歓声を上げていた女性たちが口元を手で覆っていた


『きゃぁあ…今の見た!?』

『っヤダヤダ、アタシもされたいっ!!』

『キス!?』

『きゃぁぁあ!!』


おぉぉ…い

そんなのしてませんよー

しかも、こっちまで聞こえてますよー…

まぁね、目の前に雅くんがいたら
そうですよね、そうなりますよね

でも、別に今のは故意じゃないし、キスなんてしてないし、事故だからね!!

事故、事故、事故…!!


しかし…



「…ﾁｯ…うるせぇな…」


って、ぉおい!!

聞こえるからっ、こっちも絶対に聞こえてるからっ!!

お願いっ、そんな殺気立たないで!!

そんな怖い顔したら、ほらほらほらほら…


雅くんのトゲのある言葉と殺気を含んだ鋭い視線に一瞬怯む、お姉様方


しかし…


『あの鋭い視線がたまんないよねー♡』

『わかるー♡』


「…………」


つ…強い……