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ネムリヒメ.
第3章 無くしたモノ.
ふたりを一喝したあと、聖くんは再びアタシに笑顔を向ける
「実はね、オレたち全員、きのうちーちゃんに会ってるんだ」
そうなんだ…
だからみんなアタシの名前知ってたんだ…
「ってコトは…今の話からすると、オレたちのなかで 記憶にあるのは渚くんのコトだけ?」
「……うん…ゴメンなさい」
「ううん、謝んないで。話してくれてありがと」
落ち込むアタシに聖くんが優しい声で頭をポンポンとしてくれてにっこり笑ってくれた
「じゃあ、今度はもう少し話を巻き戻すね」
「うん…」
「きのう、空港にいたのはどうして?」
「えっと、イタリアから帰国したからで…」
「何のために?」
えっと…
眠ったままの記憶を手繰り寄せるように聖くんがアタシを導く
それは……
あ…!!
「………っ!!!」
記憶が一気に巻き戻された