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ネムリヒメ.
第21章 あの夜の王子様.
「ふ…っ!! やぁぁ…あッ…激し…ダ…メ」
頂きに導くように激しく掻き回され、目の前が白く霞んで頭のなかが真っ白に飛ぶ
しがみつくように手を伸ばした彼の胸元
熱い肌から香る柔らかい石鹸の香りで目の前がいっぱいになる
「ちぃ…その声もっと響かせろ」
「ひゃ…ぁあ…っ!!」
これまでにない大きな快楽の波に飲み込まれ、ガクガクと腰を揺らすと、追い討ちをかけるように囁かれる甘い声…
「もっと…」
「ん…みや…っ!!」
「ほら…」
「んん──ッ…!!」
─堕ちる…
耳元からゾクリと走る戦慄に、掻き回され、蕩けた泉の奥からブワッと沸き上がる快感
ビクンとのけ反るカラダが激しい水音と共に強く強ばった
「ちぃ…」
「……っ…く…ぁあ───!!」
カラダの奥からほとばしる熱が全身を包み込む
……が、
悲鳴に掻き消されながら僅かに耳に響いたある音が一瞬、アタシを現実に引き戻した
─カツン…
「……………!!」
フロアの床を鳴らす革靴の音…
その音がスローモーションのように耳に届く
しかし……
「ほら……ちぃ……」
「ん、やぁぁあ──…」
甘く、優しい声と耳元を濡らす口づけが瞬く間に再び絶頂へと押し上げた
「もっと聞かせてやれよ…」
「ぁあ……んっ!!」
顎を掴んで愉悦に歪むアタシの顔を見つめていた瞳に映るその影に、雅くんが勝ち誇ったような笑みを乗せて唇の端をつり上げる
ダメ…
で…も……もう……
「ッ…ん…ぁあ────!!!」
アタシはそのまま彼の腕のなかで乱れ鳴きながら、熱い胸元に新しい爪痕を刻みつけた