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ネムリヒメ.
第4章 楓─maple─.
「大丈夫か?」
「…ゴメンなさい」
…なんだったんだろ
怖かった…
苦しくて死ぬかと思った…
自分があんな風になるなんて思わなくて、思い出すとゾワゾワする
「謝るコトじゃないだろ、気にすんな」
「ん…」
しばらくしてアタシが落ち着きを取り戻すと、渚くんがホットミルクを入れてくれた
優しいミルクの香りが気持ちをホッとさせてくれる
「聖くんもありが…っ!!!?」
介抱してくれた聖くんにお礼を言おうと隣を見る
が、
その光景に一瞬言葉を失う
彼はミルクの入ったカップの中にドボドボと大量のなにかを注ぎ込んでいた
「うわっ、聖…そんなの飲むの!?」
「うん♪ 葵くんも入れる?」
と、明らかに引いている葵くんに聖くんがそれを差し出す
「ぇ…オレいいし、鳥肌立つから早く引っ込めてくんない」
「そ? じゃ、ちーちゃんに♪」
彼に差し出された入れ物をみると、覚えのある甘い匂いが鼻をくすぐった
「これって…」
「そっ♪メープルシロップだよ」