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ネムリヒメ.
第5章  シャンプーとアイスクリーム.



「ふ…ぁ、…ん」

「なぁ…」

唇が少し離れるたびに彼が濡れた唇で囁く

「渚…く…」

「そんな声出して煽ってんじゃねーよ」

彼のあだっぽい声に頭が真っ白になる

「は…ぁ…」

「さっきまで楓、楓言ってた威勢はどこ行ったんだよ」

「…っ!!」


"楓"と言われて真っ白だった頭が一瞬反応する
しかしすっかり彼に絆されたカラダがいうことを聞かなかった



唇を離した彼に髪を掻き上げられて、首筋にかじりつかれる


「やっ、ぁぁ…っ」

「仕事行かせろよ…」


密着した彼のカラダからはうっすらとムスクのようなソープの香りがして、頭がクラクラしてきた


カラダが熱くて溶けてしまいそうだ

やめて欲しいのに…やめて欲しくない………

その感覚はおかしな矛盾を引き起こす


「千隼…」


彼の低い声で名前を呼ばれて背中がゾクゾクする


「ふ…ぁ…なぎ、さ…く…」


甘い吐息を漏らして身悶えながら彼の名前を呼んでしまう






「…帰ったら抱く………」




「んぁっ!!」


耳たぶを甘噛されビクンとカラダを揺らした瞬間、彼の腕に開放され、またしても壁づたいに崩れ落ちるアタシ



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