この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第7章 ♦RoundⅥ(天使の舞い降りた日)♦
「―」
 紗英子は押し黙った。確かに、有喜菜の言葉は理に適っている。紗英子は有喜菜から元気な赤ん坊を受け取れば良いのであって、そこから先―有喜菜のプライベートまでに立ち入る権利を得たわけではないのだ。
 でも、元気な赤ん坊が生まれなかったら?
 紗英子は子どもを持つという目的意識が大きかった分、様々な育児雑誌を読みあさり、知識には精通していた。まあ、実践を伴わない知識と言われれば、そこまでのものだけれども。
 そんな紗英子から見たら、有喜菜の今の状態は極めて危なかしいものに見えてならなかった。妊婦がハイヒールを履き、階段を二段飛ばしで上り下りし、健康のことも考えずに食べ放題に食べる。仮に紗英子が有喜菜の立場なら、妊娠が判ったその日から、妊婦にとっては理想的な生活を心がけるだろう。
 軽くて歩きやすい運動靴を履き、階段は手すりを持ち、静かにゆっくりと行き来する。もちろん走らないし、食事は野菜を中心にローカロリーのヘルシーなものを取る。むしろ、有喜菜は妊娠したからといって、生活を何ら改める気もなさそうだ。そのことが紗英子には信じがたく、また自爆行為にも思えた。
/401ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ