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真夜中の贈り物
第16章 ボイストレーニング
 施錠されていたはずの講堂内にどうやって入ったのか? それとも、亜優や自分が来た後にどこかからか忍び込んだのか?

 思いを巡らせる。だがそんな余裕はすぐになくなった。

 彰が黙ったまま鏡花のセーラー服の裾の下へと手を忍ばせる。亜優には触れぬよう細心の注意を払いながら。

(まさか……ご褒美は……このまま……!? あ、ああ……本当に……ここで……)

 そんなことをすれば。
 ああ、そんなことをされたら……!

 ブラを乗り越えて侵入するいやらしい男の指使い。

「……っ! ああっ!」

 尖っり切っていた乳首を摘ままれて、その瞬間、甘い痺れの電流が鏡花の肉体を走り抜ける。ビクンッと仰け反るその不随意な反応。

 ああ、そんなことをされたら……!

(きっ……気づかれてしまう……)

 亜優に、彰との関係を知られるわけにはいかない。彰だって知られたくはないはずだ……だが、これは……このままでは……本当に!
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