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真夜中の贈り物
第3章 教官は世界の果ての 後篇
 最初はヒヤリと冷たかったそれが、徐々にひと肌の温もりに近づき、触れられて心地良いものへと変質していく。

 これは……同じだ。
 トレーニングでハルカが俺にしてくれたのと変わらない、あの指の動き……

「あ……ああっ……」

 たまらず喘ぎを漏らしてしまう。

 たぎる血流がみなぎり、たちまちのうちにそそり立たたされてしまった。
 息づく俺の脈動に呼応して、触手たちもまたゆるゆるとくすぐり立てる。

 ――大丈夫!?

 ――大丈夫ですよ、ユリカさん。

 問いかけるユリカ博士と答える教官。
 ちょ……勝手に答えてんじゃねえっ!

「大丈夫ですっ!」

 少し怒った声で俺。

 ――ホラね。

 ――フッ……心配無用ね。頼もしいわ。

 なんだか……ハルカの手の上で踊らされたのかも。

 蠢く機械の愛撫を意識から遠ざけることができた。
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