この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Memory of Night
第11章 罠

 志穂の手術費用は集まった。あとは弘行が、きっと望みを叶えてくれる。
 志穂を助けてくれる。
 宵は金髪の手首を掴んでいた手を放した。
 それが酸欠からくる痺れによるものなのか、自らの意志によるものなのか、自分でもよくわからなかった。

「――宵!」

 その時、突然自分を呼ぶ声が聞こえた。幻聴かと思ったが、その声は一度だけでなく何度も聞こえた。
 閉じていた瞳を、わずかに開く。
 不良達がざわめき出していた。

「……バい、……れかに見……かったっ」

 金髪の仲間の誰かの声。

「くそっ」

 焦りを含んだ声音でそう吐き捨てて、金髪男が一際強く宵の首を締め上げる。

(……きら)

 意識を完全に手放す寸前、白く濁った視界の中で、怒りに燃えた晃の姿を見たような気がした。
/346ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ