この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Memory of Night
第12章 吐露

「……っ……」

 左足を曲げた途端、足に激痛が走る。
 構わずベッドから降り、足を引きずるようにしてドアへと向かった。
 体が、鉛のように思い。
 崩れそうになる足に鞭打って、必死で歩を進める。
 だがおもうように力が入らず、宵の体はその場に崩れ落ちた。

「宵!」

 その時、晃の声が響いた。
 宵がベッドを抜け出す気配に目を覚ましたのだろう。
 晃は宵に駆け寄り、宵の背に右腕を回して支えた。

「ちゃんと寝てなきゃダメだろう? 打たれた薬のせいで四十度近い熱が出てるんだ! 怪我もひど……」

 そこで晃の言葉は途切れる。
 宵が虚ろな瞳で自分を見つめていた。

「……何があったか、ちゃんと覚えてる?」
「手術……」

 うわごとのようにつぶやいて、ドアの向こうに視線をやる。
 晃は宥めるように、何度も宵の背をさすった。

「あの人なら大丈夫だ。手術は昨日、ちゃんと成功したよ」

 優しい声。
 宵の体が、ホッとしたように弛緩する。
 良かった。志穂は無事だ。
 安心した途端、強張っていた体から、力が抜ける。
/346ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ