この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Memory of Night
第15章 告白

「もっと俺を好きになればいい」
「……なんだよ急に」

 宵が困惑に眉を寄せる。
 からかいなど微塵も含んではいないような口ぶりで、晃は言った。
 それから左手を差し出されて、宵はそこに拾い集めてきたものを乗せた。
 それには目もくれず、灰色の瞳を見つめたまま続ける。

「……心配なんだよ、無茶ばっかする君のことが。特に志穂さんが絡むと、自分ことなんか二の次になっちゃうだろ?」

 志穂の治療費のため、中学の頃から宵はずっとバイト三昧だったのだという。金のためなら平気で誰とでも寝るし、晃の酷な要求にも、結局最後まで逆らわなかった。
 一人でなんとかしようだなんて、無謀にもほどがあるのに。
 自分の限界を見出して、諦めてくれればまだいい。諦めて、誰かを頼ってくれるなら。
 でも宵はそれすら拒んだ。誰かを頼る代わりに、自分が生きるのに必要なものを切り捨てていってしまうのだ。
 それも宵の、酷く不器用な優しさの形なのだということはわかるけれど、許容することはできなかった。
/346ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ