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Complex
第2章 始動
「あれ、綾瀬さん、どうしたんですか?」
「どうしたじゃないよ。山口君が大事なお客様ほったらかしにしてるから、次のメニューこなしてただけだよ」
そう聞くとバツが悪そうに山口が笑う。
「どうせ、また女の子にでも捕まってた?」
綾瀬の言葉を山口は全力で否定した。
それからしばらくは、なぜか三人で体を動かしたりの状況が続き、それでも友香はその空気に居心地の良さを感じた。
一時間ほど、それぞれがトレーニングを終えるとクールダウンのストレッチをする。
隣で今日の成果でも残しているのかメニュー表と睨めっこしている山口と綾瀬は始終世間話に花を咲かせている。
私、ここにいてもいいのかな。
そんなことを考えていると、それを見透かしたかのように綾瀬が話しかけてきた。
「小林さんは、どうしてここに?」
「んー、つきすぎた贅肉を落とすため?」
なるべくネガティヴにならないように、笑顔で答える。
「まーた、これだから。最近の若い子はすぐに痩せたがる。小林さんくらいがちょうどいいのに」
「綾瀬さん、うちのお客様減らすようなこと言わないでくださいよー」
「あはは、でもほんと。柔らかさがなくなったら女じゃなくなるでしょ」
綾瀬の言葉になんだかこっちが照れる。
もちろん社交辞令だろうけれども。
「でも、それだけじゃなくて。なんだか仕事ばかりの自分が嫌になって。だから体動かしたいなぁって」
「あ、それ俺も」
ニカッと笑う綾瀬になんだか少し救われた。
そうしていると山口が別の女性客から呼ばれた。
はい、と返事をしながらも山口は動こうとしない。
「あの、私なら大丈夫なので。行ってあげてください」
つい友香が言うも山口は困った表情をしている。
「さては、山口君また女の子落とした?」
「またってなんですか、そんなんじゃないですよ。ただ彼女は別のスタッフが専属でついてるんですよ。僕が出る幕じゃないんです」
やっぱり、もてるんだなぁ。
友香は柔軟をしながら考えた。
「どうしたじゃないよ。山口君が大事なお客様ほったらかしにしてるから、次のメニューこなしてただけだよ」
そう聞くとバツが悪そうに山口が笑う。
「どうせ、また女の子にでも捕まってた?」
綾瀬の言葉を山口は全力で否定した。
それからしばらくは、なぜか三人で体を動かしたりの状況が続き、それでも友香はその空気に居心地の良さを感じた。
一時間ほど、それぞれがトレーニングを終えるとクールダウンのストレッチをする。
隣で今日の成果でも残しているのかメニュー表と睨めっこしている山口と綾瀬は始終世間話に花を咲かせている。
私、ここにいてもいいのかな。
そんなことを考えていると、それを見透かしたかのように綾瀬が話しかけてきた。
「小林さんは、どうしてここに?」
「んー、つきすぎた贅肉を落とすため?」
なるべくネガティヴにならないように、笑顔で答える。
「まーた、これだから。最近の若い子はすぐに痩せたがる。小林さんくらいがちょうどいいのに」
「綾瀬さん、うちのお客様減らすようなこと言わないでくださいよー」
「あはは、でもほんと。柔らかさがなくなったら女じゃなくなるでしょ」
綾瀬の言葉になんだかこっちが照れる。
もちろん社交辞令だろうけれども。
「でも、それだけじゃなくて。なんだか仕事ばかりの自分が嫌になって。だから体動かしたいなぁって」
「あ、それ俺も」
ニカッと笑う綾瀬になんだか少し救われた。
そうしていると山口が別の女性客から呼ばれた。
はい、と返事をしながらも山口は動こうとしない。
「あの、私なら大丈夫なので。行ってあげてください」
つい友香が言うも山口は困った表情をしている。
「さては、山口君また女の子落とした?」
「またってなんですか、そんなんじゃないですよ。ただ彼女は別のスタッフが専属でついてるんですよ。僕が出る幕じゃないんです」
やっぱり、もてるんだなぁ。
友香は柔軟をしながら考えた。