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けいやく
第4章 目撃。
15.45ーRホテル
ホテルの 入口が 見渡せる席につき、滝野が現れるのを 待つ。
どれほどの 時間が 経ったのだろう 。
それは ほんの数分。
見慣れた 人が、ホテルの入口に 見えた。
貴方、
その横には あの日 美術館で 初めて会った 女性がいた。
そう 滝野の伴侶。
入口からは 見えないであろう 私の席。
彼女が 視線を 游がす。
ぶつかり会う事ない 視線が 、私を 捉える。
その時 彼女が 口角を上げ 挑戦的な 笑を 投げかける。
貴方の 腕に 彼女の腕が 絡みつく。
貴方は そんな 彼女の 笑に気づかず
私の 視線にも 気づかず
彼女と 共に 脇目も振らず フロントに 脚を運ばせて行った。