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写性 …SHASEI…
第14章 金木犀 キンモクセイ
ギシッ…

沙絵の前に回ると軋む音に沙絵がビクッとする。

少し離れたところに腰を下ろして、腕を伸ばして胸に筆で円を描く。

はあっ…

後ろ手で反らせた上体をさらに仰け反らせて沙絵が喘ぐ。

クスッ…
思わず笑みが出る。

僕の気配を感じず筆だけに翻弄され、怯えながらも快感に打ち負かされる沙絵の姿に興奮していた。

筆は欲しいところにはまだまだ遠いところを周回している。

お、お父様…

閉ざされた瞳の色は見えないが、首をかしげきっとすごく艶やかな色を帯びているはずだ。

お父様…もっと…気持ちいいのを…ください…

言ったあとに沙絵の顔が朱に染まる。

言いたくもないおねだりを欲に負けて言わされ恥ずかしいのだろう。

僕はそっと沙絵の頬を撫でた。

「自分だけ良くなるのはだめだよね。」

顎に手を掛けて口を開けさせると、チロチロと小さな舌を見せる。

ギシッ…

僕も膝立ちになり沙絵に近づくと、体当たりで僕を探し腹を舐める。

愛おしい…
それほどまでに僕を求める姿にほだされる。

僕は高さを調節し沙絵の舌に自身を触れさせた。

ペロッ…ペロッ…

場所を探りながら沙絵が自身を舐め始めた。
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