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スローバラードを君に
第3章 Give us kiss?
俺は歌いながら”ヒメ”の姿を探した。
彼女は最後の曲が始まった時会場へ現れて、一番後ろで俺を見ていた。
俺を見ていたのかはわからないが、そうであって欲しかった。
自分の出番を終えてステージ袖に捌ける俺を、店長の娘のユミがタオルを持って待っていた。
「しょう君!お疲れさま!かっこよかったよ!」
「サンキュ」
タオルを受け取り汗を拭いながらヒメを探して居たら、ユミの腕が後ろから絡み付いてきて、フローラルの香水が鼻腔を刺激した。
「しょう君……
今夜、打ち上げの後……泊まっていかない?
パパも歓迎するって」
上目遣いで見るその顔は、気合いの入ったマスカラでキツい印象に見える。
ユミはこのライヴハウス
"ベンジャミン"のオーナーの娘で俺より二歳下の子だ。

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