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痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第6章 少女達の気持ち
 結局俺はどうしたいんだろう?

 美緒ちゃんは好きだ。可愛いし気が利くし、一生懸命サッカーを覚えてくれたし。
 いろんな試合を見てたくさん本を読んで。

 もしかしたらもう、美緒ちゃんのサッカー知識は俺以上はもしれない。
 今ならヒデとサッカーの話をしても負けたりしないはずだ。

 ヒデはサッカーの話をする時、本当に楽しそうな顔をする。
 美緒ちゃんにいろいろ教えている時、ヒデはもっともっと楽しそうで嬉しそうだ。

 でも、その美緒ちゃんの知識は俺に好かれるためのものだった。
 ヒデはきっと美緒ちゃんが好きだ。だから頼まれれば何でも教える。

 ヒデが美緒ちゃんに近付こうとすればするほど、結果として美緒ちゃんは俺に近付いていた。

 親友のヒデ。可愛い美緒ちゃん。

 この二人が付き合うことになれば…

 それがいちばんだよな。でも俺ヤキモチ焼いたりするのかな。

 ヤキモチ? どっちに?

 親友を取った美緒ちゃんに? 美緒ちゃんと付き合うことになったヒデに?

 でも、もし本当に付き合うことになったりしたら、お似合いのカップルだよな。
 付き合うってことは…あんなことやこんなこともしちゃうんだろうか? きっとするだろうな。

 俺の妄想の中で何度も裸になった美緒ちゃんの、その体をヒデは抱くんだろうか?

 ぐるぐるぐるぐる。いろんなことを考えて頭がおかしくなりそうなのに、美緒ちゃんのエッチな姿を騒動した途端、股間が熱くなる。

 藤園君のフジゾノ君はこんな時にも元気だ。結局俺は美緒ちゃんをエッチの対象としか見ていないのか? しかもそのエッチだってただの妄想だし。

 なら付き合っちゃえよ。セックス出来るぜ。

 あの時見えた美緒ちゃんの胸や、エッチな行為に震える顔。かすかに聞こえた喘ぎ声。

 付き合っちゃえばそれを独り占めに出来るぞ。このままじゃヒデが全部持って行っちゃうぞ。

 ぐるぐるは黒い色に染まってなおもぐるぐる。

 ぐるぐるぐるぐる。こんこん。ぐるぐる。

 こんこん。

 ん? こんこん? 何の音だ?

 音のほうに顔を向けると、窓の外に池内が立っていた。
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