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痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第3章 蘇れ、サッカー部!
 後はGKとの一対一。

 ここでも落ち着いて相手の軸足を注視し、そして大胆に丁寧に逆側に蹴りこんだ。

 何が「大事なのは勇気」だ。お前のは痴漢の話じゃないか。
 ちくしょう、でもお前の言うとおりだったよ。この試合全部、ヒデの言うとおりになったよ。

 ボールはゴールネットに吸い込まれる。

 大きな歓声が聞こえた。さっきよりもさらに増えた観客が俺のゴールに喜びの声を上げてくれている。
 たかが練習地試合なのに美緒ちゃんは涙を流していた。
 池内も汗びっしょりで大声を出してくれている。

「ゾノ!」

 駆け寄ってきたヒデと力いっぱいのハイタッチ。

 俺も喜びを爆発させた。

 試合はそのまま二対一で俺達が勝った。


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